アオリイカの種類
アオリイカは分類学上では、頭足綱ツツイカ目開眼亜目ヤリイカ科に属し、アカイカ、シロイカ、クワイカの3種類がいます。
アカイカは四国徳島より南、鹿児島、五島列島、沖縄、小笠原、八丈島に生息する南方系のアオリイカです。体色はシロイカに比べ赤い色をしており、アオリイカの中でも最も大きく成長し最大で5~6kgにもなる為、レッドモンスターと呼ばれています。
シロイカは北海道以南に広く分布し、体色は白い色をしておりアカイカ程ではありませんが最大で4kgにもなります。
国内の広域にに分布している為、エギングでのメインターゲットとなっています。
クワイカは以前の分布は沖縄以南でしたが、現在は九州や四国などでも生息が確認されており、最大で500g程度にしかならない小型のアオリイカです。
アオリイカの一生 寿命は1年
水温が温まり餌の多くなる4月頃から早い個体が深場から浅場へと移動を始め産卵に適した藻場へと集まり産卵を開始します。6月の梅雨時期にピークを迎えますが、遅い個体は初夏の9月頃まで産卵しています。
基本的に春に産卵しますが、広域に分布しているため暖かい地域ほど早く産卵時期を迎え、寒い地域は遅くなり地域によって水温差により産卵時期はズレが生じます。
また、中には春に産卵せず秋に産卵する個体も見受けられます。
アオリイカは産卵後に次の世代に命を託し生涯を終えますが、生み付けられた卵は30日前後で孵化します。子イカは生まれた藻場や漁港内など障害物が多い場所で身を隠しながらある程度成長し、水温が15度を割り込むようになるとより暖かい環境を求め沖の深場へと移動していきます。
目は良いが色の識別は出来ない
アオリイカには魚のように、ベイトなどが泳ぐことによって発生する水中の振動を感知する側線がありません。その代わり眼が良い魚でも視力は0.1~0.2程度のところ、アオリイカは視力0.6~0.7と非常に視力は発達しています。
しかし、色覚は持たないため色を識別することが出来ず白黒で物を見ています。
海中では水深が深くなるほど色が無くなるため、アオリイカは色の識別よりも明暗識別の能力を高め生存競争を生き残って来たのでしょう。
また視野は片目で約180°の視野がありますが、左右の目に間隔が空いており基本的には前方を見ているため真後ろは見えていません。
視軸は水平よりやや下を向いており、上方の物より下方にある物の方が見やすくなっています。
アオリイカの雌雄の見分け方
アオリイカはメスよりオスの方が大型になり、オス メスの見分け方としてはオスの胴体には長さ1~3cmの白い横スジが入り、メスの胴体には直径数ミリのエメラルド色の水玉模様が散らばっています。

オス

メス